ラ自分に合った働き方を考える @ZAGUMI セッションレポート ラ自分に合った働き方を考える @ZAGUMI セッションレポート

日本は平均寿命が延び、世界トップの長寿国です。
今を生きる私たちは、ともすれば100歳まで生きるかもしれない現代で、
今までとは違う生き方や働き方が求められています。
フリーランスやパラレルワークなど多様な価値観が生まれる中、
私たちはこれからどうやって自分にあった働き方を
見いだし生きていけばいいのでしょう?

ゲスト:株式会社カナリヤ代表取締役 岡田 充弘
ゲスト 岡田 充弘 株式会社カナリヤ
代表取締役
ゲスト:BETTARA STAND コミュニティビルダー 柴田 大輔
ゲスト 柴田 大輔 BETTARA STAND
コミュニティビルダー
ファシリテーター:田村 英彦
ファシリテーター 田村 英彦 (株)ふろしきや 代表
―「老化」を日常医療に役立てたい。ごきげんに生きるためにで繋がったZAGUMI。

記念すべき第一回目のZAGUMIセッションに、40名超える方が会場であるBETTARA STAND日本橋に集まりました。
登壇者はモデレーターであるふろしきや代表の田村さんと、株式会社カナリヤ代表取締役岡田充弘さん、BETTARA STAND日本橋でコミュニティ・ビルダーを務める柴田大輔さんの3名です。

田村英彦:(以下 田村)
人生100年時代とも呼ばれる長寿時代に突入し、変化の激しい現代では、私たちは今までにない働き方や生き方が求められるようになっているように感じています。これからどうやって生きていくのか。できれば皆がごきげんに生きていきたいなというのが私の想いです。そこで、さまざまな人が集い知恵を持ち寄りながらみんなで座を組んでやっていくことを目的に、このZAGUMIの活動を始めています。今回が第1回となります。
田村:
今回登壇する、僕を含めた3名は合わせて11個の仕事をしています。変な働き方に今結果的になっていますが、そこには本人の芯がある働き方なので、参加されるみなさんにも何か考えてもらえたらいいかなと思っています。
柴田大輔:(以下 柴田)
登壇者3名と話されてますが、僕はもともと会場側の人間だったはずなんです。そしたら打ち合わせで田村さんから「柴田さんも出ましょう!」と巻き込まれる形で、今日登壇することになりました(笑)
田村:
ごめんね(笑)
こんな風に仲良さそうに話していますが、実はお互いに知っているようで知らないことも多いので、これから皆さんと一緒に掘り下げていきたいと思います。

― 現代の聖徳太子のごとく5倍速で生きる!?

― 現代の聖徳太子のごとく5倍速で生きる!?

「時間」「移動」「場所」「食事」「原点」「家族」「タスク管理」「リフレッシュ」「ツール」という9つの視点から、参加者の気になる順に掘り下げていくことに。最初のテーマは「時間」。

岡田充弘:(以下 岡田)
時間って誰しも一日24時間あるでしょう。でも僕は、時間は増やせると思っています。「5倍速で動く」といつも言っているんですが、そんなに難しいことじゃなくて、例えば週1回しかやっていなかったことを毎日やるとか、月一回しかやっていなかったことを週一回やるとか、そういうちょっとした心がけで5倍速で動くことになります。少しゲーム感覚に近いかもしれません。ちなみに普段着がジャージやウインドブレーカーで走っています(笑)
田村:
その域までいくのは流石だなと思いますね。岡田さんと共感できる部分だと思いますが、時間っていうと「あれしなきゃ」と迫ってくるような感覚がどうしてもついてきます。それに対しては、「今自分はこれをやっていていいんだ」「これを全力でやっているんだと」”今”に感覚を持たせるのが大事だと思っています。そのためにタスク管理をして「今これをやる」という意識付けをしています。ちなみにこれは自分のまだちっちゃい子供がすごく目の前のことに集中しているのを見ると尚更大事だと感じます。
柴田:
その集中力や感覚を高めるために、自分なりのリズムを作ったり、生活リズムに当てはめていき、積み上げていく感じですよね。朝がこれが進むな、夜はこれはダメだな、とか自分の中での事例を溜めて行動に落としていく感じです。
田村:
タスク管理については、デジタル仕事術を実践してる岡田さんの話を聞きたいかな。
岡田:
それはむちゃくちゃ大事なことですね。タスクを溜めてばっかりで、管理し忘れたり、タスク消化への意識が弱い人って結構多いんですよ。ショートカットキーをいくら覚えても、瞬間を早くする技を覚えても、スケジュール管理やタスク管理が出来なかったら総崩れですからね。と言いつつやらしい話ですが、後で自分のエクセル仕事術の本をプレゼントします(笑)
田村:
あとは、「タスク分解する」ことも時間をとる必要があればタスクに入れます。何にどう手を付けていくのか、自分のできる行動までブレークダウンする作業を入れることは、本当に大事だと思っています。
柴田:
僕は自分に決裁権がある仕事がほとんどなので、タスクらしいタスクはないんですが…やることはグーグルカレンダーに1時間や30分置きに細切れに入れています。カレンダーでも追い付かない時はメモを使用したり。3日に1回はメモの更新をするように癖付けてますね。それでタスク管理というか、タスクを消化する仕組みづくりをしています。リマインドがすごいので、夜飲みに行って次の日遅いとリマインドの嵐に絶句したりしますよ。その代わり目覚ましいりませんけどね。
田村:
健康に悪そうですね…(笑)

- これなしでは自分は語れない。それぞれの家族の姿や強烈な体験

参加者:
みなさんの原点が何か知りたいです。
田村:
ちなみにあなたの今の仕事や働き方に繋がる原点はなんでしょうか?
参加者:
自分の場合は”本”です。色々読みますが、たまたま読んだ本が今に繋がることもあります。自分の場合はそれは岡本太郎の本でした。
田村:
なるほど!それだけの影響を与えた本、気になりますね。この原点が非常に働き方・生き方でも大切だと考えています。それでは、最初は柴田さんいかがでしょうか?
柴田:
原点ってテーマ、いいですね。原点があるから、みんなこういう働き方になっちゃったんですからね。ここにいる3名は「なっちゃった」人だと思っています(笑)
僕の話…暗いけど大丈夫かな? 僕の原点は「家族」なんです。家族が不仲で、幸せをあまり感じることのない幼少期を過ごしました。だからずっと「幸せになりたい」と思っていたんです。幸せって何かわからないながらも、幸せを作り出す場にいたいと思いシェアハウスやゲストハウス、カフェで働いたりしていました。コミュニティという概念はすごくふわっとしているんですが「これからの未来を支えていく」となんとなく自負しているので、コミュニティ・ビルダーをやっているというのが経緯ですね。
岡田:
僕の中で一番大きいのは阪神淡路大震災です。神戸は比較的地震が起きないエリアだったので、震災が起きたときは何が起こったのか分からなかった。うちは二階建てでストレート階段なんですが、らせん階段のようにねじ曲がっていて。外に出たらまちの3/4が全壊でした。それからしばらくは親戚の家にお世話になって、電気が点かないからろうそくで夜を過ごしたり、瓦礫でこてっちゃんを焼いて近所の人と食べたり、そういう生活が続きました。この震災で自分の周りも含め多くの方が亡くなりました。大変だったねと言われますが、人間が死ぬことが一番大変なことであって、モノがなくなることは大したことではないんです。この体験があるから、僕はモノではなく人に価値を置くし、生きたくても生きられなかった人の分も含めて面白いことを経験したいから、結果的に5倍速に生きるようになったんだと思います。
田村:
重い話が続いていますが、これなしに自分のことは語れないんです。継いでもいないのにパン屋の息子であることがなんだかんだ僕の原点なんです(笑)パン屋って世間のイメージよりもすごく長時間のハードワークなんです。朝3時に起きてパンを焼いて、仕込みを終えて夜9時に家に帰ってきて、4〜5時間寝てまた仕事する。当時はそんなワークスタイルが嫌だと思っていました。けれど、単価にしたら100円や200円のものに対して自分の時間を投資して、まじめに向き合ってパンを作り続けている父親の姿勢は、自分の年齢を重ねる度に尊敬が強くなっています。パン屋は人を幸せな気持ちにするためにハードワークする、すごくシンプル。パン屋くらい幸せを与えられる仕事をしたいと思ってきている自分がいます。

- 夢はたくさん。でもなくても無理に作らなくていい。

参加者:
みなさん夢はありますか?これからどういう目標をもって会社や自分の仕事を進めていきたいかでもいいんですが…。
柴田:
僕、夢あります。今30歳なんですけど、まず35歳で映画館をやり、45歳で銭湯を開業し、55歳でバーをやる。それで75歳くらいで死ぬ。そういう人生プランを描いています。自主上映で映画を上映したり、銭湯の横にあるアパートで暮らしたり、実践的に取り組んでいます。映画館も銭湯もそうですけど、その空間が好きなのでそこにコミュニケーションが生まれていけばいいと思っています。とにかく場所が作りたいですね。
岡田:
夢っていいテーマですね。夢は人それぞれなんで、人に説明して分かりやすいものじゃなくてもいいんです。共感を得ようとするとプレッシャーになって本物じゃなくなってしまう。今までの経験上やれることが増えてきたから「やれるかも!」というものが見えてきて、それが柴田くんのように夢になっていきます。逆に限られた経験しかなかったり、これから経験していく人の場合は思い浮かばなくて当然。だから未来の夢に押しつぶされるより身近なことから「やってみたい」という感覚を大切にしてください。
田村:
自分自身は、やりたいことももちろん重視しますが、見習いたい・追いかけたいイメージうあ立ち姿を大事にしています。自分の場合はそれがパン屋を創業した祖父であり、祇園で座敷商売を一人で切り盛りしていた祖母であり、その決断や凛とした姿は子供の頃から強く頭に残っています。

- 生産性と今とその先に見えるものは自分で創る

田村:
今回働き方というテーマで「最終的に皆さんに何が伝えられるか」と考えていたんですが、5倍速で動いたり、タスク管理をがちがちにしていたり、そこまでやるかという感じですが(笑)一貫して言えるのは自分のやりたいことをやりたいんですよね。時間を作ったり、タスクをしっかり管理したりすることで、「今」にエネルギーを溢れさせる。自分をコントロールする一つの手段としてタスクやスケジュールを管理されているんだと感じました。
岡田:
生産性の先に幸せってないんですよ。人との繋がりだったり新しいものを生んだり「自分がいたからできた」という創作の方が幸せ感を得れるんです。でも、そのためには田村さんが仰ったように、生産性をあげることが大切なんです。
田村:
今日のセッションに「アナログ」といれたのも、こういう、これからの働くとか生きるって効率性や生産性の先に、個人が向き合って大事にしている、ウェットなところがどんどん大事になるかなと思って。登壇者の方には少しさらけ出していただきました。ありがとうございます。

編集手記

- ごきげんな人は自分のことをちゃんと知っている

ZAGUMIセッションで感じたことは、登壇者3名とも自分のことをちゃんとわかっているということ。原点の体験を通じ、何を感じ何を考えどう生きてきたのか。それが今どう繋がっているのか。それぞれが自分のことばをしっかりと持っています。ここでは書きけませんが、LOVEについての質問もあり、みなタジタジになる場面もあるような本音が飛び交う場になりました(笑)

きっとこれからどう生きていけばいいのか分からなくて不安なのは、今までどう生きてきたのか自分自身が知っているようで知らないから。私たちはそれぞれ違う原体験を通していろんな感情を味わいながら今、こうして生きています。ごきげんを積み重ねるというのは、己の歴史を紡いでいくことなのかもしれません。そうして今に立ち返ると、見えてくるものがあるのではないでしょうか。

そして、本セッションを行ったBETTRA STAND 日本橋の雰囲気は人と人をつなぐ、素敵な場所でした。
また、セッション行いますのでこれからもお願いします!

BETTRA STAND 日本橋

山崎 麻梨子
山崎 麻梨子 1990年生まれ。神奈川県横浜市出身。大学卒業後オーガニックのセレクトショップにて販売員として働く。もっとつくり手の想いに触れたいと、日本のものづくりを伝えるwebメディア「セコリ百景」に参画。株式会社アスノオトにて、都市と地域を繋ぐコーディネーターを育成する地域共創カレッジ事務局も務める。
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